悔しい週末が続きます(追記あり) [学校と子ども]
京都市長選で前教育長の門川大作氏が、わずか951票差で当選しました。
門川 大作 無 新 当 158,472
中村 和雄 無 新 157,521
村山 祥栄 無 新 84,750
岡田登史彦 無 新 24,702
門川教育長と言えば、このブログでも何回か書いた、教育基本法に関するやらせタウンミーティングの市側責任者です。単にトップの地位にいたというだけでなく、このタウンミーディングや政府寄りの教育政策を積極的に企画、推進した人物です。安倍内閣の教育改革の方針に合っているということで、教育再生会議のメンバーに抜擢されていました。
タウンミーティング裁判の傍聴に行きましたが、内閣府と京都市の言い分がかなり異なり、双方、相手に否を押しつけようとしている印象でしたが、どちらかと言えば内閣府の方が正確な資料を出してきていて、京都市は「記録にない」「わからない」とひたすら逃げているようでした。
悔しいことに、門川氏には自公のみならず、民主・社民まで相乗りになりました。その報道が流れた時、私はすぐには信じられず、京都の民主党、社民党に電話をして、門川氏を推薦することは教育政策からみて党の方針と正反対になるのではないかと(特に社民党ですね)意見を言いました。タウンミーティング訴訟の原告の方々も、社民党に対しては「これまで仲間だ、味方だと思ってきたのに、うしろから蹴りを入れられた気持ちです」と書いておられました。
京都の教育はこれからどうなるのでしょう?門川氏は山谷えり子氏から、「国のやりたいことをすべて先行して実施してくれている」という意味の賛辞を受けています。ジュニア日本文化検定、スチューデントシティ・ファイナンス・パーク、優秀教員表彰、便きょう会など、本当にいわゆる新自由主義+国家主義的教育を進めてきました(→詳細はhttp://sugakita.hp.infoseek.co.jp/newpage26.htm、「心の教育はいらない」市民会議ホームページにあります)。
一つ、内田樹氏のおっしゃるサニーサイドを見ると、京都はもともと共産党が強いとは言え、共産党を除いた主要政党の推薦を受けたにもかかわらず、これだけ僅差だったことです。門川氏個人にもいろいろとスキャンダルが隠れているという噂もありますが、その「教育分野での実績」や政策を評価しない市民もかなりいるということでしょう。
投票率はわずか38%。大都市の選挙の常とはいえ、これだけ接戦になるのに(開票率96%くらいでやっと当確が出ました)、市政について関心を持たない市民が多いのは、たいへん残念です。
暗いニュースはあまり書きたくないこの頃ですが、この選挙については候補者、政党の動きともに非常に納得できないものでしたので、書いておきます。資料を調べる時間がなく、内容が薄くて失礼しました。
<追記>
トラックバックいただいたsdpj_2007さんのブログで、出口調査による支持政党別の投票について詳しく載せておられます。中村さんを推薦した共産党はもちろん、社民党、支持政党なしで門川氏をリードしており、民主支持者でも2割を超えています。→http://blog.goo.ne.jp/sdpj_2007/e/bf5039d90dc5d13ae2a6f466241caf30
同じくTBいただいた今日の出来事ブログさんによれば、「京都市内にある11の区のうち4つの区(北区・左京区・南区・右京区)で中村氏が勝利し、逆転区となっている」そうです。もうひといき、無党派層を取り込めれば勝てていたでしょうね。残念です。
え?やらせの責任者だったんですか!
「内閣府と京都市の言い分がかなり異なり・・」それききたかったです。
by ayu15 (2008-02-18 10:28)
コメントありがとうございます。各回の裁判そのものは、あっけないほど短時間で終わってしまうでしょう?傍聴後に隣りの弁護士会館で行われる説明会がとっても有意義です。担当している弁護士さんが加わり、詳しく説明してくれて質疑応答できます。
国と市教委の言い分の違いについては、私が下手な説明をするのもなんですから(^^;)、タウンミーティング訴訟を支える会から先日送られてきた冊子のなかから、関係する部分を引用することとします。長くなりますので、別記事にしますね。
by mai (2008-02-18 14:11)
はあ、そんな人物を与野党相乗りでねえ・・・。大人は忘れっぽいってことでしょうか。
by (2008-02-18 20:41)
>shiraさん
いつも本当にありがとうございます。励みになります。
タウンミーティング事件の印象がまだ強かった1年前でしたら、たぶん民主も社民も「推薦なんてとんでもない」という雰囲気だったのではないでしょうか。地裁係争中なのに(次の記事に書きますが、教育関連の他の訴訟では門川氏を筆頭に行政側の地裁敗訴が出たばかりです)、そんなことはお構いなしのようです。
これまで、共産党を除いたオール与党でやってきた「慣性の法則」かもしれません。それとも健忘症でしょうか??
by mai (2008-02-18 22:24)
「国と市教委の言い分の違いについては、私が下手な説明をするのもなんですから(^^;)、タウンミーティング訴訟を支える会から先日送られてきた冊子」
以下に詳しく紹介されています。
http://sugakita.hp.infoseek.co.jp/newpage127.htm
「教育関連の他の訴訟では門川氏を筆頭に行政側の地裁敗訴」
以下に詳しく紹介されています。
http://sugakita.hp.infoseek.co.jp/newpage56.htm
その他にも盛りだくさんの京都市の教育行政関連情報。
http://sugakita.hp.infoseek.co.jp/newpage26.htm
by 東西南北 (2008-02-19 00:44)
>東西南北さん
詳しい紹介、どうもありがとうございます!
もう私が書かなくていいくらいですが、いちおう時間が取れ次第、記事にまとめておきます。
by mai (2008-02-19 21:34)