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イラクで市民レジスタンスの主要メンバーが暗殺された! [戦争と平和]

みなさんご存知のように、イラクではいまも戦闘状態の下にあります。米国がバクダッド掃討作戦を始めてから、さらに犠牲者は増えています。今回は、市民レジスタンス組織であるイラク自由会議(IFC)の安全部隊長が米軍特殊部隊とイラク国家警備隊によって暗殺されました。

この組織は「スンニでもシーアでもなく、われわれは人間だ!」を合い言葉に、宗派間対立を越えた連帯を呼びかけ、世界各国で「イラク子ども絵画展」を開いたり、イラク市民に正しい情報を提供するために、イギリスを基地局とした衛星放送(サナテレビ)をつい先日開局するなど、たいへん精力的に活動しています。レジスタンスのなかでも、非暴力不服従に近いかたちのものです。
議長のサミール氏は何度も来日されていて、新聞等の取材も受けて日本の市民に協力を求めています。

今回暗殺されたのは安全部隊長ですが、部隊と言っても住民の安全を守るための自主防衛組織で「部隊というと軍隊みたい。もうちょっといい名前はないかな?」と、日本の支援者も話していたようなものです。話はちょっとそれますが、この「部隊」に入ると国連の世界人権宣言、子どもの権利条約などの人権教育がまず最初に行われると聞き、私は感心したものです。

その安全部隊の隊長さんが突然、自宅に襲撃を受け、連行されたうえ殺害されたとのことです。自宅に一緒にいた娘さんも銃撃で重傷を負いながら、応急手当もされずに放置されたという悲惨なできごとです。

イラク子ども絵画展には何度も足を運び、サミール議長の講演のビデオも観ている私は、とてもショックを受けました(過去のエントリーでIFCに少し触れています。http://blog.so-net.ne.jp/kyoikushiminnokai_in_shiga/2006-12-09)。レジスタンス運動をしていたとはいえ、一般市民宅を未明に襲撃して暗殺、無関係の娘さんにまで重傷を負わせる・・・そんな武力で何が解決するのでしょうか。

その情報と抗議の賛同依頼がMLで届きましたので、以下に転載します。
**************************************

イラクでは今も違法で残虐な占領統治がすすめられていますが、その中で、市民のレジスタンス組織、イラク自由会議(IFC)の安全部隊長が襲撃され暗殺されるという犯罪が、米軍とイラク国家警備隊により行われました。

満身の怒りと悲しみを感じるとともに、この時代に生きる人間として座視はできず、この事件について即刻米国政府に抗議しなければならないと思い、下記の抗議文を用意しました。

できればなるべく多くの方々に賛同していただきたくお願いいたします。個人としてはすでに米大使館に送付いたしましたが、火曜日に直接手渡しに行きます。それで、10日午前0時までに賛同メールをいただければ皆さんとの連名で抗議したいと思います。また、そうではなく、皆さんがそれぞれに抗議文を大使館(FAX: (03) 3505-1862、TEL:03-3224-5000(代表))に届けることも有効と思います。それが難しいとき、署名ならできる、という方、その場合は mukai@comsus.co.jp 宛てに
件名:抗議文賛同
本文:賛同していただける方の氏名
というメールを送信してください。

また、この抗議文を修正して、またはそのまま使用なさりたい場合のために添付もしておきます。

以下、内容概略と英文(渡す文)を記載します。

(概略)
宛名:駐日米国大使
差出人:日本の市民、○○ほか
抗議の主旨: 国籍・宗教・文化を問わず、人はみな平和と正義のうちに生きる権利があり、イラク占領当局およびマリキ政権はイラク国民の人権と尊厳を守る国際法上の義務があるにもかかわらず、自ら、何らの理由もなくイラク文民アブド・アルフセイン・サダム氏を暗殺し、その娘にも重傷を負わせた。この許すべからざる行為を糾弾する。謝罪し補償せよ。このような占領軍の即時撤退を要求する。駐日大使には、この抗議を本国政府に報告し、犯罪の調査を行うよう要請するよう要求する。

事件の概要:
非暴力、自治の力で、政教分離の民主イラク建設に取り組むイラク自由会議(IFC)の安全部隊隊長宅を米軍特殊部隊とイラク国家警備隊が襲撃し本人を連行、娘に重傷を負わせたのち、部隊長を殺害した。
IFCは「スンニでもシーアでもなく我々は人間だ」のスローガンと世界人権宣言の精神に基いて活動しており、その安全部隊はいっさいの武力・暴力を各地域から排除することに全力をあげている。IFCの安全部隊が住民の信任を得ている地域では、米軍、宗派の民兵、家族による暴力が納まり、住民の自治が進んでいる。
米軍特殊部隊とイラク国家警備隊はその安全部隊の長の自宅を7月4日未明に襲撃し、部隊長とその娘を銃撃し、彼を連行、娘を応急手当すらせずに放置した。

(抗議)
1.ひととして、また、イラクにおける民主主義の実現と暴力の終焉を目指す運動のリーダーとしての、アブド・アルフセイン・サダム氏の暗殺に抗議する。
2. IFCの中心を担うひとりの殺害を通じての、IFCへの違法で邪悪な攻撃に抗議する。
3.主権と民主主義の回復を目指す市民運動を弾圧しようとする意図と、そのために米政府がとっている残酷な手段に抗議する。

(要請)
1.イラク占領当局とブッシュ政権に対して、アブド・アルフセイン・サダム氏の死と娘さんの被害に対する謝罪と補償を求める。
2.マリキ政権にも同様に要求する。
3.米国をはじめとする占領軍の即時撤退を求める。
4.米国および国連がイラクをイラク人の手に委ねることを求める。
5.駐日米国大使に、この抗議を本国政府に報告し、この犯罪の調査を要請することをはじめとして、以上を実現する上で必要なあらゆる措置を講じることを求める。



(抗議文)
Japanese Citizens' Letter of Condemnation

Addressed To US Ambassador to Japan Thomas Schieffer

Date: July 9, 2007

Dear US Ambassador to Japan Thomas Schieffer,

In the conviction that all peoples on this planet should be allowed to live
in peace and justice, regardless of the nationality, religion or culture,
we citizens of Japan strongly condemn the killing of an Iraqi civilian by the
US Special Forces in Iraq after attacking him and his daughter on July 4.

On July 4, troops of the US Special Forces in Iraq accompanied by the Iraqi
National Guard troops attacked the house of Mr. Abd-alhussein Saddam, the
head of the Safety Force under Iraq Freedom Congress, wounding him and his daughter severely. They arrested him without any good reason and left his
injured daughter without aid to threaten her life. Later, they killed Mr.
Abd-alhussein Saddam secretly and against international humanitarian law.
Noone, even a suspect of a crime, should be punished without trial in our
civilized society under any circumstances. This act constitutes felony by
the US occupation authority itself while it is liable for securing human
rights and dignity of the people under its rule.

Besides, Iraq Freedom Congress is a non-violent democratic organization
devoted to creation of a secular and democratic Iraq through overcoming
terrorism and any other form of violence raging in Iraq under the
occupationrule. They condemn terrorism in general and killings savagely continued intoday's Iraq in particular.

Thus we condemn:

The assassination of Mr. Abd-alhussein Saddam as a human and as a leader ofthe movement for democracy and the end of violence in Iraq,

The illegal and vicious attack on Iraq Freedom Congress through the killing
of one of its leaders, and

The intention to clamp down the civil movement for sovereignty and
democracyand the brutal means the US government is employing to do so.

We demand:

The US occupation authority and the Bush administration to apologize and
compensate for the death of Mr. Abd-alhussein Saddam and injury of his
daughter,The Maliki administration to do the same,

The US and all occupation forces to withdraw from Iraq immediately,

The US and the UN to let the Iraqis to govern themselves, and US Ambassadorto Japan Thomas Schieffer to take all necessary actions to facilitate theabove, including reporting of this condemnation and request of
investigationof the crime.


2007-07-07 12:01  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

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