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ガイセンで思うことなど・・ [市民運動]

この1週間で4回、ガイセンに行きました。
私はガイセンも超初心者で、この活動を本格的にするきっかけとなった10.7集会を除けば、ホント初めてなのです。

1カ月前、いえ半月前だったら「ガイセン?」と聞いても、「電話の外線が入っています」か「(昔話の軍隊や今で言えば野球の)凱旋パレードを見に行く」か「パリの凱旋門」くらいしか思いつかなかったです。

いやぁ〜、この歳にして恥ずかしいです・・。ブログを読んでくださっている方はもちろんご存知ですね。街頭宣伝ですよね(今でさえ自信がない^^;)。
マイクで呼びかけたり、みんなでビラ配ったり、デモしたり、署名してもらったり、座り込みしたり・・・、と思っていますが、もしまだ違っていたらご指摘ください。

さて、そのガイセンですが、マイクで話すのはもちろん(1回しかないですが)、ビラ配りでさえ、かなり緊張してしまうのですが、いくつか新たな発見もあってなかなか考えさせられることが多いのです。

<その1>対話の大切さとマスメディアの姿勢
月曜日のガイセンで、50代くらいのおじさんがチラシを配っている私のところへやって来て、「そもそも先生が悪いのではないか。徒競走で全員を一位にしたり、同和教育で過保護にしたり逆差別になったり、絶対先生が変だ!教育を変えるのは当然ではないか」と抗議をしました。

「教育基本法は教育の憲法のようなもので、現場が悪いからと言って、その理念を否定するのは違うのでは」というふうにお話ししましたが、おじさん納得せず。
私の弱点は子供が3歳と小さいので自分の時代の教育しか知らず、したがって現場感覚にいまいち欠けていること。

そこで、横でチラシ配りをしていた現場に詳しそうな素敵なおじさま先生風の方にSOS。快くバトンタッチしてくださって、相手の主張も聞きながら、いろいろ話してくださいました。

その間、私はちょっと離れてチラシ配りをしていたので、詳細は聞き漏らしましたが(ちゃんと聞いておけば良かった)、10分か15分後には抗議したおじさんが「よくわかった、ぜひ頑張ってください」と言って、おじさま先生風の方と固い握手までしてチラシも全部受け取ってくださいました。かなり感動的な光景でした☆人と人との話し合いってとっても大切ですね。

助けてくださったおじさま先生風の方にあとで聞いてみると「今の人のような意見がまだまだ多いのですよね。時間をかけてじっくり話すと大概はわかってくださるのですが・・・」とちょっと残念そうな口調でした。

そう、現場と市民との対話がまだまだ足りないのです。もちろん先生方にも私たち市民にも責任はあるのですが、本来、マスメディアが政治と現場と市民の橋渡しをしてほしいし、それがジャーナリズムだと思います。ところがこの問題に関しては、マスメディアは触れないか触れても本質には遠い。消極的報道としか言いようがありません(かなりの数の地方紙や大手紙では毎日新聞を除きます)。

教育基本法について語ろうにも、過半数の人は「いったい何がどう変わるのか?」「変えようとする政府の意図は何なのか?」知りません。愛国心とか伝統重視とか、メディアの伝える断片的な情報しか知らされてないのです。

国の根本となり、これからの子供たち、そして日本の行く末を決めるかもしれない重要法案について、上のような基礎知識をわかりやすく伝えることこそがマスメディアの役割です。知識がないところでは、賛成も反対も議論ができません。議論以前の問題なのです。教育基本法問題に関しては、朝日新聞を始め(ごめんなさい、ブランドイメージで人々が期待しているのに、今回は情報の質が低く落差が大きいので名前を挙げてしまいました)大手マスコミが国民にきちんと知らせていないという責任はとても大きいと思います。

どうしてこうなってしまったのか、さらに市民からメディアに働きかけるべきなのか・・・その後ぐるぐると考えてしまいました。

<その2>どうプレゼンするか?
上で書いたようなガイセンの方法は、とても大切だし、民主主義の基本だと思います。でもふと思うのです。「真面目すぎるかもしれないなあ」って。
参加していた「母親の会」の人のなかにも「「教育基本法改正反対」というと漢字ばかりで堅苦しく、もうそれだけでうわーっと思ってしまう」と言っている方がいました(もちろん基本的にはその方も「改正」反対なのですが)。

何かわかる気がします。同じことを言っていても、心のなかにストンと入り込んでくる言葉ってあるでしょう? 教育基本法のことを話していていつも思うのですが、やっぱり話が硬く難しい方に行ってしまうのですね。理念法という性質上、なかなか難しい点だと思いますが・・。

私など、ある程度歳とっているし、活字大好きだし、理屈っぽいし(すごくよく言えば、論理的思考が好きでわりと慣れている)いいんだけど、もっと情緒的な人、特に感性が鋭い(わりに論理的にはちょっと弱い)若い人たちには、ガイセンのような正攻法では伝わりにくいのではないでしょうか。

そんなことをぐずぐずと考えている時に原宿で若手主体のPeace&Fairパレードが大成功だったというニュースを読み、「うん、これ、これだ!」と思ってしまいました。「教育基本法改正反対」と「Peace&Fair」、どっちが心に響きますか?

もちろん年代や活字好きかどうかによると思いますが、30代より若い層には圧倒的にPeace&Fairじゃないかなあ。

そう考えてみると、ガイセンでも正攻法はもちろん大切ですが、もう一工夫、パッと目を引き、心に入ってくるようなプレゼン方法というのを工夫して、硬軟織り交ぜて訴えていくことってこれからの運動に必要ではないかな〜と思ってしまうのでした。


2006-12-13 00:46  nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

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usaurara

はじめまして。先ほど村上弁護士のページのコメント欄でお名前を見てここを覗きました^^  私も、たまたま、ブログを始めたとき(10月10日)この問題が急に現実化して、仕方なく(笑)毎日「反対」のエントリをアップし、デモや集会にも参加し、、、、という状態になってしまいました。街宣を含め、既存の方法論の有効性を今きちんとと今問い直す作業を急がなくてはいけないなあ、、、と私の周囲でも話しています。そういう動きが本格化すればいいですよね^^
by usaurara (2006-12-16 16:57) 

mai

usauraraさん
コメント、どうもありがとうございます。
>この問題が急に現実化して、仕方なく(笑)毎日「反対」のエントリをアップし、デモや集会にも参加し、、、、という状態になってしまいました。
すご〜くわかります。私も9月、安倍総裁誕生時にこの問題が「最重要課題」と書いてあるのをみて、実際にネットで読み比べて愕然として・・・市民・保護者として微力でも、「負けはほぼ見えていても、いま立ち上がらなければ女がすたる!」という気持ちで私なりに全力を尽くしてきました。

>街宣を含め、既存の方法論の有効性を今きちんとと今問い直す作業を急がなくてはいけないなあ、、、と私の周囲でも話しています。そういう動きが本格化すればいいですよね^^
本当にそうですね! まだまだ教育関係の下位法制定、共謀罪、国民投票法、そして憲法改正とヤマは次々に来ます。
既存の方法論や選挙対策など、根本的見直しが本当に必要ですね。

ベルギーのTVの話、興味深く読ませていただきました。さすがヨーロッパという感じでしょうか。洗練されたユーモアを感じます。どこかの国の報道規制とは大違いですね!
by mai (2006-12-17 00:34) 

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