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1年生たちの決める力 [きのくには楽しい]

みなさん、「キンパ」「トッポッキ」ってご存知ですか〜?先週の帰宅時に、子どもが「学校で作ったよ!」というのですが、親は二人とも何のことやらわからず首をひねるばかり・・・。子どもの断片的な話と料理名の語感からして、どうも韓国料理みたい。ネットで調べてみました。

おいしいもの好きや韓国に行ったことのある方は知っておられるかもしれませんが、
キンパは韓国風のり巻き、トッポッキは韓国の餅であるトッキの煮込み料理だとわかりました。

そうです。うちの子はきのくにのプロジェクトで「おもしろ料理店」を選びました!テーマは「料理を通して、自分たちの生活を楽しむ」ということで、多少大人的にまとめれば、「料理」を切り口にした文化研究でしょうか。料理を作ることを楽しみながら、昔ながらの料理を地元の人に教えてもらったり、お茶、味噌などを手作りしたり、さらには焼き物で食器を作ったり、エプロンなど布製品まで作ってしまおうということのようです。

さらに今年は、韓国に留学して向こうの大学を卒業した若い先生(きのくにでは先生とは言いませんが、取りあえずここでは先生で)が料理店の担当になったため、はやくも韓国料理ブームが起こっているようです☆

小学校には5つのプロジェクトがあり、どんなことをするかというパンフレットが入学前に送られてきました。「私だったら劇団かファームかなあ」「やっぱり工務店は経験したい。でももう少し上級生になってからがいいかなあ」「あっ、新しくクラフトセンターができたのね」と、親の方が大盛り上がり!子どもは一言「お料理作るのに入ろうかな」。「それもいいねえ。入学していろいろお話聞いて決めたら〜?」「うん、そうする」。

こんな感じで入学し、たぶん1週間くらいおためし期間だったようですが、子どもはやはり「おもしろ料理店」を選びました。サマースクールの時も行く前から興味を示していた「そめものやさん」だったし、もしかしたらうちの子は「初志貫徹型」かもしれません。普段の生活でもかなり頑固さんだしね。

寮が同室で、もう何ヶ月も友達のように仲良くなった一年生の子はファームを選びました。劇団は「私だったら入りたいけど、一年生にはちょっと難しいかな??」なんて夫婦で言っていたのですが、懇親会の「わかる夜」に行くと、「私たち(親)も子どもも入学前には劇団は全然考えてなかったのですが、何とびっくり、劇団に入っていました」という話を聞きました。こういう選び方は「臨機応変型」または「好奇心旺盛型」でしょうか。

ともかく、いいと思ったのは、各自がそれぞれ自分の興味に応じて自由に選んでいることです。寮が同室で仲良しでもしっかりと違うプロジェクトを選び、事前に考えてなくてもその場になっておもしろそうだと思ったらちゃんとそのプロジェクトに入る。う〜ん、一年生ナイスです。

考えてみれば、子どもは4〜5歳くらいから(おもちゃなどはもっと早くから)、服でもテレビ番組でも本でも「これが好き!」という主張がはっきりしてきますね。学校という場でも自分で決めることができるのは、自然なことだと思います。こういう力を伸ばせるやり方は親としてとてもありがたいです。

決めると言えば、「入学を祝う会」でのことです。新入生は工務店が2〜3年前に作った長〜いすべり台をすべって入場となるのでしたが(戸外での会です)、会が始まる前に新1年生たちが先生に連れられてすべり台のてっぺんに行って何やら眺めたり相談したりしています。それが2回くらいあったかな。それから登場となったのですが、全員が滑るのではなく、滑らずに下から入場の子もいます。

「あれ〜??」と思って見ていてあとで考えると、最初の時間は下見をしていたのですね。自分はすべりたいか?こわくないか?大丈夫か?上から見て考えていたようです。結局、新小1のうち滑った子は半数くらいでした。もちろん滑らなくても何も問題なしです。

ちなみにうちの野生児は満面の笑みですべった上に、途中で両手まで離してスピードを出すという大胆さを見せました。

小学校1年生で幼児の続きのように見えますが、なかなかどうして自分で決める力はすごいものです。その力を封じ込めないことは教育の基本のように思えてなりません。


2009-05-01 11:12  nice!(2)  コメント(5)  トラックバック(0) 

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コメント 5

shira

 いやあ、完全なる総合学習ですね。
 私んとこの子供も小3まで総合学習の小学校でしたが、教科書に従っての学習はしてなかったので、おかげで教科書のキレイなこと。でもちゃんと教育課程に則った内容は学習していたので、特に勉強が遅れることはなかったですね。
by shira (2009-05-01 19:19) 

mai

shiraさん
そうですかあ。「完全なる」までつけていただき、きのくにの大人たちが聞いたら(話す予定はありませんが)、喜ぶでしょうね☆きのくにでも教科書はいつもピカピカのようです。何をどう学んでくるのか、かたちに現れるものも現れないものも、楽しみです。shiraさんのおっしゃっていた小学校のホームページも見ました。あそこも頑張っているようですね。

by mai (2009-05-01 22:56) 

tamara

すべり台で登場なんて、すごく楽しいですね。しかも自分で選択できる・・。私だったらすべり台はパスだな、なんて考えてしまいました。(ファームには動物はいますか?もしいるならば私はファーム。)
大人までわくわくさせられるなんて素敵な学校です。
by tamara (2009-05-04 21:38) 

mai

>tamaraさん
ありがとうございます。きのくににいる動物は、開校以来(代替わりしつつ)途切れずにいるらしい犬、ニワトリ・烏骨鶏、それと中学、高専の方では水槽に魚(周辺の川魚?)、へピやトカゲなどがいるようです。

ニワトリと烏骨鶏は「おもしろ料理店」が係になっていて(卵をもらうからでしょうね)、残念ながらファーム直属の動物はいないようです。ファームは米作り(もち米、赤米)、野菜作りとそれらを使った料理、野菜で染め物などをしているようです。

でも身体を動かすのは爽快そうで、私だったらまずはファームか劇団かな?というところです。料理はかなり苦手な私の子ですが、迷わず料理店というところが、親子といっても違う人間なんだなあ〜とへんなところで
感心しています。

すべり台、なかなか気持ちいいですよ☆tamaraさんは高いところやスピードが出るものが苦手でしょうか(でも乗馬なさるし、そんなことないですよね)。
by mai (2009-05-11 23:06) 

tamara

maiさん、子供の頃を思い出すと(きのくにのお話を伺っているとつい思い出します!)私は本当に運動苦手で、逆上がりや自転車など、なんでも人の倍は練習しないとだめでした。得意なのは動物と友だちになることです。きのくにのような学校で学べるって幸せなことですねぇ。
by tamara (2009-05-13 21:29) 

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