外貨準備高の適正額はいくら?? [政治の不思議]
経済には全く素人の私ですが、先日ブログにも書いたように「外国為替入門」という講義を受けました。そのなかで外貨準備高について説明を受けました。これは、そもそも緊急の輸入に備えての資金で、輸入額の3カ月分くらいが標準だそうです。
講義でいただいた資料によれば、日本の国際収支で輸入額は2005年は52兆2971億円、2006年は62兆1583億円となっています。ということは1カ月の輸入額はだいたい5兆円前後。3カ月分にすると15兆円〜20兆円になるのでしょうか。
ところが、次の記事によれば2月末の外貨準備高は1兆ドル超えとのこと。
1ドル102円とすると102兆円になります。
2月末の外貨準備高は1兆0079億ドル、過去最高更新
3月7日10時6分配信 ロイター
[東京 7日 ロイター] 財務省が7日に発表した2月末の外貨準備高は1兆0079億8100万ドルとなり、前月末から119億3700万ドル増加した。8カ月連続で過去最高を更新し、初めて1兆ドルの大台に乗せた。
外貨準備高の増減に影響を与えそうな要因をみると、ユーロ/ドル相場の月末終値(東京市場)は1月の1.4858ドルから、2月は1.5232ドルに上昇した。米国10年国債金利(指標銘柄による参考値)の状況は、1月末の3.597%から、2月末は3.513%へ低下した。
昨年11月末時点の諸外国の外貨準備高をみると、1位は中国の9433億SDR、2位は日本の5988億SDR、3位はロシアの2848億SDR、4位は台湾の1703億SDRなどとなっている。(1SDR=1.5902ドル)
(ロイター日本語ニュース 児玉 成夫記者)
経済学の理論で言えば20兆円でよいものが、どうして100兆円もあるのでしょうか??
なにか私の知らない学問的な理由があるのでしょうか??
それとも・・・。私たちリベラル系ブロガーがいつも怒っているように、米国債の購入などで円が海外へ出ていっているのでしょうか?
なにぶん経済素人の考えなので、よくご存知の方がおられれば、また解説していただきたいです。きちんとした理由があってそれだけ外貨準備高が必要なようでしたら、いつでも考えを改めます。
しかし、もしその金額が多すぎるとしたら・・・。国内は格差、貧困、自治体財政の困窮、福祉の後退と、国民生活はジリジリと苦しくなるばかりです。これだけのお金があれば、その多くの問題が軽減されるのではないでしょうか。
実は講義の時も私はそれを疑問に思って、終了後に講師に「この外貨準備を日本国民に回すことはできないのですか」と尋ねました。すると、「国のものとは限らず、それぞれに債権者がいるから、その場合には公共の資金とすることは難しい」という答えでした。
でも、たくさんの資金のある債権者の資産や所得を再分配することこそが、国の大切な機能ではないでしょうか。「企業や個人が持っているから仕方ない」では納得できないものがあります。何とかならないものでしょうか?
<追記>
昨日、ネットで何気なく外貨準備高について眺めていたら、「国が所有するものに限られ、企業や個人の資産は含まれない」という趣旨の記述をみつけました。となると、講義後の質疑とは話が違ってきますね。う〜ん、どうなのだろう。にわか勉強なのでよくわかりません。もっと勉強します。
外貨準備は今ではユーロとドルにわけて保有する国が多いと聞いたことがあります。日本はドルに頼ってるとどこかに書いてました。
by ayu15 (2008-03-07 21:54)
ありがとうございます。私もさっきちらっとネットサーフィンしていたら、日本の日本の外貨準備の4分の3は米国債であるという文を読みました。極端な円高にならないようにドルを買い支えるという意味があるのかもしれませんが(これも自分でもよくわかっていない理論ですが(^^;))、リスク軽減のために分散投資をするというのは、個人向けの投資の本にも書いてあるイロハのイだと思います。やはりドルに頼りすぎなのでしょうか。
by mai (2008-03-07 22:34)
アジア通貨危機もあってか、ユーロとドルの二本立ての国がおおいそうです。
by ayu15 (2008-03-08 10:34)
ありがとうございます。先日読んだブックレットで、アメリカがイラク戦争を起こした理由として、「石油取り引きを通じてドルの基軸通貨としての地位を守るため」・・・というのが理由の3番目くらいに載っていました。対ユーロでアメリカも脅威を抱いているようですね。
by mai (2008-03-08 10:52)