SSブログ

大学病院を受診しました−現場は頑張っていると思います! [政治の不思議]

ものすごく久しぶり、10年以上ぶりに大学病院を受診しました。と言っても、急病になったり症状が悪化したり・・・ではありません。むしろ、体調はかなり回復しました(ではなぜ受診?後でその訳を書きます)。私には持病があります。今月、ブログが滞りがちになった原因なのですが、ここまで何度も書いて病名を示さないのは、自分としてはいまいちのマナーだと思うのでカミング・アウト(というほど大層なものではありませんが)しますが、気管支喘息です。もう長年のつき合いで、普段は予防的な吸入はするものの元気で生活に支障なく、運動も普通にできるのですが、秋口のいまの時期には毎年、発作を起こします。

今秋も例外でなく体調が悪くなったのですが、例年よりも回復が悪い!もしかしたら、教育基本法やイラク戦争によるストレスが関与しているのかもしれません(??)。いつもは医院で診察してもらっているのですが、ともかくあまりにも長くグズグズと調子が悪いので、ちょっと新手の治療法を相談しに行ってました。

今月ずっと調子が悪かったのに、今日まで待ったのは、「大病院の外来受診、特に初診には体力が必要」だからです。みなさんもご存知かもしれませんが、救急車やストレッチャーで緊急受診する以外、大学病院や公立大病院で診察を受けるには体力・気力が必要です。「今日は○○さんは来ていないけど、どうしたのだろう」「さあ、体調が悪いのかねえ」という病院を舞台とした笑い話があります。これは小さな診療所の雰囲気を醸し出していますが、実は大病院に当てはまると思います。

先日、知人が別の大病院を受診して、4時間待って診断は普通の「嘔吐下痢症」。ドッと疲れたそうです。病院へ行ってむしろ体調が悪化するケースはあります。そこで私は冒頭に書いたように、体調が8〜9割方回復するまで自宅療養し、待ち時間に備えるべく内田樹さんの本も持って、覚悟を決めて?受診しました。病院へ入ってから出るまで3時間ちょっと。検査がなかったせいもありますが、予想よりは短めでした。それでも発作のきつい時期だったらしんどかったでしょう。

ところで、大病院のこの待ち時間の長さ。近年の医療事情の悪化も決して無関係ではないと思いますが、待ち時間そのものは以前とあまり変わっていないように思います。今回いろいろと観察したところ、高齢化による患者増や診療内容の高度化による患者一人あたりに要する診察時間増などを院内システムの効率化、IT化、スタッフの努力によって補って、何年も前のレベルに保っているという印象を受けました。待ち時間は短いに越したことはありませんが、それはなかなか難しい問題かもしれません。

もう1点、大病院は広い!です。正門から玄関まで、受け付けから各診療科まで、診療科から検査やX線室まで等々・・・けっこうな距離があります。病人にとっては決して短い距離ではありません。これは付き添いがいたり、もっと重症な人だったら車いすという方法がありますが、私のように一見ピンピンしている大人はもう頑張って歩くしかないですね。このところの運動不足を少しは解消できるかな・・・と思って歩きました。この点については元気そうに見える人でも、自己申告によって車いすを使用しやすくするなどの方法が取られるとさらにいいかもしれませんね。

さて、病院の表示や受診の流れ、さらに医師・看護師・事務職の方々の応対は、昔?よりもずっと良かったです。みんな制服・名札もピシっとしているし、対応もキビキビしています。私の知っているころは、もうすこ〜しすべてがアバウトだった気がします。私は自分がけっこうのんびりした人間なので、どちらが良いとは簡単には言えませんが、現場でかなりの努力がなされていることは感じ取れました。

医師の対応もグッド!ハンサムな若手の男性医師で(ハンサムは本論とは関係ない?)、「お待たせしました」という挨拶から症状や薬の説明までとても丁寧でした。以前のお医者さんが偉そうとか言うつもりはないのですが、近頃の医師の感じの良さに改めて感心しました。でも、勤務医の病院への拘束時間は週平均70時間(ということは1カ月300時間近い拘束)にも及ぶというデータもあります。「この先生も外来だけではなく、重症患者さんがいたりICU勤務があったりで、たいへんなんだろうなあ。バーン・アウトなどしないように頑張ってくださいね」と心のなかで一人でつぶやいたりしてしまいました。

私の受診した大学病院も、先年独立法人化されています。先日読んだ雑誌によれば、確か赤字になっている10〜20大学病院の一つだったと記憶しています(額は忘れました)。でも、今日、外来だけですが垣間見たところでは、現場では診療の質確保や効率化にずいぶん努力されているように感じました。医療は本来、採算性を求めすぎたり、まして大幅な黒字を目指すという分野ではないはずです。国民が健康で幸福に生きていくために、不採算であっても切り捨ててはいけない部門です。

これ以上、現場にプレッシャーをかけたり効率性を求めず、赤字ならば国が補うという方向で少なくともいまの医療システムは守ってほしいと思いました。現場の頑張っている様子とは反対に、国が定めた制度で自分が受診して疑問を抱いた点があるのですが、それは次の記事にします。


2007-10-30 14:46  nice!(0)  コメント(13)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 13

wakuwaku_44

気管支喘息の人って、クラスにも何人かいましたね。
で、喘息には水泳がいいってことで、小さい頃からスイミングスクールに通っていて、気がついたら学校の水泳大会でチャンピオンになってるっていうのもありましたが。(笑)


「かかりつけ医」を早く実現して欲しいな、と思います。
厚労省の文言がネガティブなので、不安を感じたり批判する人も多いですし、名前が名前だけに「金持ちにしかできない」と思われがちですが、「かかりつけ医」は田舎の診療所のドラマを思い起こしてもらえれば理解できるかと思います。

私も実は「かかりつけ医」みたいな人がいます。
別に特別高額な医療費を払ったり、定期検診に来てくれるわけじゃなくて、昔から知っていて「風邪を引いたら、まずそこに行く」というレベルのものですね。
レントゲンとかで異常が見つからなかったら
医「○○(←私の下の名前)、異常ないけど、一応聴診器当てとくわ。」
私「あの、薬は?」
医「薬出すほどのもんじゃない。今日は酒飲まないで早く寝ろ。おしまい!」
私「・・・・・。」
そういう感じですね。こういう医者を持ちなさい、ということです。
by wakuwaku_44 (2007-10-30 18:25) 

薩摩長州

わたしも、喘息でてます。秋のこの時期に出たのははじめてです。いつも春なのですが。近所のホームドクターでフルタイド100を処方して頂いて、ずっと一日一回吸引してます。本当は朝夕2回なのだけど。私は明け方がよくありません。ぜーぜーです。日中はそうでもないんですけど。

医者にかかるのにも財布と相談しないといけないような世の中になりました。(怒)
おだいじに。
by 薩摩長州 (2007-10-30 19:02) 

mai

>wakuwaku44さん
こんにちは。かかりつけ医は良い面と問題点と両方あると思います。良い面はWAKUWAKU_44さんが書いておられるように、よくある比較的軽い病気に対する家庭医機能ですね。家族構成や患者さんの背景まで熟知した医師がいることは心強いと思います。問題点は、いまは診療が細分化・高度化して、一人のかかりつけ医(総合医・家庭医)では医学的にカバーしきれない分野がどうしても出てくるということだと思います。実際に微妙な心筋梗塞を専門医ではない家庭医が見逃したり、私の場合のように従来の治療法ではコントロールしきれず専門医の知恵が必要な喘息だってあります。その際、緊急性の低い疾患ならば家庭医から専門医という紹介機能がしっかりと働けばカバーできますが、心筋梗塞などは直接専門医を受診してもらうことが、タイムラグがなくベターなケースも出てきます。私の意見としては、家庭医もいながら、専門医へのフリーアクセスも保障する政策が良いと思います。(そのへんについては次の記事に少し書くつもりですが)
by mai (2007-10-30 19:03) 

喜八

> mai さん

気管支喘息とは辛そうですね。
どうぞ、おだいじに~。


> wakuwaku44さん

なぜ、ご自分のブログで思う存分意見を発表しないのでしょうか?
不思議な方ですねえ(笑)。
by 喜八 (2007-10-30 21:42) 

wakuwaku_44

maiさんへ

>いまは診療が細分化・高度化して、一人のかかりつけ医(総合医・家庭医)では医学的にカバーしきれない分野がどうしても出てくるということだと思います。実際に微妙な心筋梗塞を専門医ではない家庭医が見逃したり、

こういうのは、定期健診で見つけるものだと思います。社会保険病院クラスで検診すれば、かなり細かいところまで検査してくれますから、それほど心配はないと思いますね。
また、医者も知識がある人は、専門外であっても「~~の可能性もある」と診断してくれて、ちゃんと病院を紹介してもらえます。
「かかりつけ医」といっても、別に国が指定するわけじゃないので、信頼できる医師をつけるといいと思います。

>私の場合のように従来の治療法ではコントロールしきれず専門医の知恵が必要な喘息だってあります。

そういうものは総合病院の分野ですよ。(笑)
「かかりつけ医」が制度化されても、そういうのまで近くの診療所で対処しろ、というものではないです。
by wakuwaku_44 (2007-10-31 00:19) 

東西南北

 「医療福祉の知識がないのなら、黙りなさい。総合病院ばっか作って、開業医とか診療所を潰すの?というか、病院と病院以外の区別ついてる?なぜに厚労省が改革に乗り出したのか、その理由わかってる?医療費がアホみたいに莫大な金額になってる理由、わかってる?これらをきちんと知っている人ならば、私の発言について「どす黒い意図」「人間の健康より金を優先」なんて言うどころか、私の発言にむしろ賛成しますけどね。」

 wakuwaku_44君。ワザとらしいデマはやめなさい。東西もmaiさんも、かかりつけのお医者さんの必要性に賛成してるんですよ。君だけが「1次診療で間に合うような病気」にもかかわらず、総合病院へ来るなという意図をもっているでしょう。そんなものは患者さんが決めることであり、国家や自治体が決めることじゃないと言ってるんですよ。ゆえに、総合病院を増設し、条件整備をすることが国家と自治体の役割であり、医療福祉なんですが、拝金主義の株式会社民営化主義者は黙っていなさい。

 現実に、総合病院が込んでいるわけでしょう。そして、総合病院へ来ている患者さんは結果としては、診療所で大丈夫だと診断される場合がほとんどでしょうが、「そうではない場合」もあるわけです。もちろん、住民への定期検診を無料で実施していくこと、人間ドックを無料で実施していくことも必要ですが、それは総合病院を選択して通院する患者さんを長時間待たせる理由にはならない。
 
  医療費が莫大になっている理由?君みたいなのが保険料を引き上げて、窓口負担を増やして患者さんが重症化してから病院へくるからですよ。高齢化で医療費が増えるのは当たり前ですし、何か悪いですか?結局、介護施設の利用料も引き上げるし、保険料も引き上げる、年金は下げる。病院のベッドからは高齢者を追い出す。そこまでして、まだまだ高齢化社会へ向けて「後期高齢者医療制度」で負担増、消費税で負担増。

 筋肉トレーニングではりきるのはwakuwaku_44君だけにしておきなさい。
by 東西南北 (2007-10-31 01:11) 

志村建世

まいさん、疲れませんか。コメントの常識を超えた論争は、「両成敗」で今からでも双方を消しておいたらどうでしょうか。見に来たときに、決して愉快なものではありません。医療関係では、私のところの「ブックマーク」リストに入れてある「天国へのビザ」「akagamaさんのブログ」あたりが、おすすめです。
by 志村建世 (2007-10-31 22:14) 

mami

志村さまに同感です。
以前から、そう思っていましたが、でも、まいさんのブログですし、まいさんが、どなたの意見も残す、受け止める、というおつもりのようなので、我慢していました。

記事を読んだり、有意義なコメントを読みたいと思ってきても、「コメントの常識を超えた論争」が延々と書かれていて、正直辟易してしまい、ここにも足が(目が?)遠のいてしまいました。
自分のブログにブックマークさせていただいていましたが、コメント欄が落ち着くまで、ちょっとそれも控えようかな、と思っているところです。ためになる記事が多いので、とても残念ですが、まいさんが選択されていることなので、これ以上はなんとも申せません。
by mami (2007-10-31 22:28) 

薩摩長州

火に油を注ぐことがあってはならないのでしばしのあいだお暇いたします。maiさまとの縁で建てることができた自分のブログで記事をあげることに専念したいと思います。喘息おだいじに
by 薩摩長州 (2007-10-31 22:57) 

喜八

> wakuwaku_44 さん、東西南北さん

wakuwaku_44 さんもメデタクご自分のブログを開設されました。

http://wakuwaku44.blog123.fc2.com/

どうぞ、お2人のあいだの「論争」は、お互いのブログで思う存分されてください。
このコメント欄で「やらねばならない」理由はどこにもないと思います。
by 喜八 (2007-11-01 11:53) 

mai

>薩摩長州さんも同病ですか(>_<)私はフルタイドが体質的にどうも合わず、今回いろいろ相談して粒子の小さなパルミコートという薬に替えて試してみることになりました。この病気は夜間〜未明がしんどいですね。私も昼間は仕事したり普通に暮らしているのですが。お互い、身体大事にしましょう!
by mai (2007-11-02 17:01) 

mai

>Ladybirdさん
いつもありがとうございます。またそちらのブログにも伺います!
by mai (2007-11-02 17:07) 

mai

>まみさん
不快な思いをさせ、ご心配をかけてしまってごめんなさい。
私の性格と方針では、特定の人やコメントを全く削除するということはできず、取りあえず2つのコメントあたりにしていただく(あとは削除する)ことにしました。これでどうなるかしばらく様子をみてみます。
まみさんのブログからこちらに来る方はびっくりするかもしれませんので、リンクははずしていただいていた方がよさそうですね。
話は変わりますが、資格試験頑張ってくださいね☆
by mai (2007-11-03 23:28) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。