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【転載】君が代不起立処分撤回を求める12・22集会 [教育基本法]

多くの方はご存知だと思いますが、東京都教委では入学式・卒業式での君が代斉唱の時に不起立の先生方に対して、たいへんな処遇がされています。違反は累積してカウントされ、後の文中に出てくる根津公子さんは現在停職6カ月(校門前出勤を続けておられます)、河原井純子さんは停職3カ月になっています。このままの都教委の方針が続けば、来年には根津さん、再来年には河原井さんが免職となる可能性が大です。

そこで、根津さん、河原井さんを応援し、都教委の処分に抗議するためにいろいろな団体や個人が動いているのですが、その一つとして、12月22日全国集会のお知らせが来ましたので転載します。呼びかけ人のお名前を見て、ちょっとビックリするとともに、とても嬉しくなりました。

昨年の教育基本法「改正」反対運動で、私たち無党派市民の行動とこころのよりどころが「教育基本法の改悪をとめよう!全国連絡会 あんころ」という会のホームページでした。その呼びかけ人だった大内裕和さん、小森陽一さん、高橋哲哉さん、三宅晶子さんが全員揃っておられます。あんころ(「アンチこころの教育」の意味です)は新教育基本法が可決後に解散してしまいとても残念ですが、何ヶ月か前の京都での集会や今回お知らせの会で4人のお名前を目にして頑張っておられる様子を読むと、私まで勇気をいただいた気持ちになります。

ところで、全国協議会は解散しましたが、ブログは資料として残っていますので、訪問したことがない方はぜひ行ってみてください。1年前には1日に何回もアクセスして情報を得たり意見を書いたりしていたことを思い出します。

お知らせの前に、東京都での日の丸・君が代の件について、簡単に私の意見を書いておきます。今日はあまり時間がなく(時間があっても)能力的に無理なので、緻密な分析に基づいたものではなく、普段考えていることをざっと書きます。

・私の個人的な考え方としては、入学式・卒業式で日の丸・君が代をどうするかについては、各校の現場での裁量に任せて、先生方(できれば生徒、保護者も加わって)全員が率直に話し合って、ある学校では実施、ある学校ではしないというふうに自由度が高い方が、教育という営みの本質から考えて優れていると思います。

・ただし、都教委の通達そのものは昨年の東京地裁9.21判決が確定していない以上、現時点で違法とまでは言えず、東京都の全公立校の式典で日の丸・君が代が実施されるのは、仕方ないかもしれません(もちろん私は違和感を感じますし、「国旗・国歌法」制定時の「あくまでも強制ではなく」という答弁に反しているという問題は残ると思います)。しかし、その場合でも「教師としての良心に基づいて、どうしても起立できない」という人に対する処遇は、非常に慎重に検討されるべきだと思います。ある意味、良心的兵役拒否や市民的不服従と同等の行為であり、一律に減給や停職にしたり、再発防止講習の受講を義務づけるというような強引な手法には反対です。例えば、「君が代斉唱時のみ退席してもらう」とか、処罰を加えるのであれば、教師としての本分である授業について「本来の業務以外に追加で授業を○時間行うこと」など、人として、教師としての尊厳を損なわないような方法でなければならないと思います。

・1年のうちでたった2日、しかも誰にも危害を及ぼすわけでもない不起立という行為に対して、都教委の取っている強権的な処分は、「罪」と「刑」の重さが全く釣り合わないものです。例えば、ほんのちょっとした窃盗に対して、無期懲役を命じているかのような感覚を受けます。これは現代の民主主義国家としては、全く時代錯誤であり、戦争中の思想犯に対する弾圧さえ思い起こさせます。式典時の君が代不起立という、教師の本分である授業とは異なる問題で、仕事や収入、そして人間としての尊厳を奪うことは許されないです。

私はこのように考え、都教委の処分には全面的に反対しています。なお、この問題についてさらに興味のある方はビデオプレスという会社から「君が代不起立」というDVDが出ています。各地で上映会も実施されていますので、機会があればぜひごらんください。感動します。

さて、ここまでが前置きで以下がいただいたメールの転載です。首都圏におられる方、ぜひ予定に入れて出席してください。集会賛同の募金も募っています。お願いします。

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全国の仲間の皆さん!

9月29日の第一回実行委員会を踏まえ、4人の呼びかけ人の「12・22全国集会」への正式な「呼びかけ」が完成しましたので、お知らせします。これは「本チラシ」(10月中旬完成予定)の裏に印刷されますが、各地でこの「呼びかけ」を利用して、先行して宣伝していただいて構いません。

なお、「呼びかけ」の下に、集会概要も貼り付けておきました。

・「日の丸・君が代」強制・処分と闘う東京、
・教科書問題で11万人の県民大会をやった沖縄、
・学力テストで反対闘争をやっている北海道、
・格差問題で闘っている仲間たち、からの報告。

また、アメリカやフランスからも連帯のメッセージが来る予定です。

集会名にふさわしい内容の集会、そして<沖縄に続く集会>、にしたいと考えています。
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《立たないとクビッ!?》改悪教育基本法の実働化をとめよう 12・22全国集会 の呼びかけ
          2007/10/08 大内裕和、小森陽一、高橋哲哉、三宅晶子

2006年12月15日、政府・与党は教育基本法「改正」法案の採決を強行しました。
「改正」後の教育基本法は、「日の丸・君が代」、「伝統文化」、「愛国心」といった国家主義を押しつけるとともに、「教育の機会均等」を解体することで、子ども一人ひとりが自由・平等に学ぶ権利を奪い、新自由主義によって生み出される「格差社会」を子どもたちの中から作り出そうとしています。
 すでに1999年の「国旗・国歌法」成立以来、「強制は行わない」という政府答弁にもかかわらず、卒業式・入学式などでの「日の丸・君が代」強制は全国の教育現場で行われています。「国旗・国歌法」の制定は、教育基本法改悪へ向けての重大なステップでした。
 特に東京都では、東京都教育委員会が2003年10月23日に「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(通達)」(10・23通達)とその詳細な実施指針を出し、それに基づく「職務命令」が各学校で教職員に対して出されました。そして、「不起立・不伴奏」などで従わなかった教職員には、戒告、減給、停職などの処分や、再雇用教員の不採用・解雇がなされました。すでに被処分者の数は388名(2007年5月25日現在)に達しています。
 2006年9月21日、東京地裁は、東京都教育委員会の10・23通達及び校長の職務命令は「思想及び良心の自由」を定めた憲法に違反し、1947年教育基本法10条の「不当な支配」にあたるとして、原告勝訴の判決を出しました。しかしこの判決にもかかわらず、東京都教育委員会は「10・23通達」を撤回せず、「日の丸・君が代」強制と教職員の処分を続けています。
 被処分者の一人である根津公子さんは、すでに停職6ヶ月の処分を受けています。 来年3月の卒業式でさらに処分がなされれば、解雇(免職)の危険性が高いと言われています。「日の丸・君が代」強制に反対したという理由だけで、教職員が職場を奪われるということになれば、学校教育における民主主義と自由はその生命を失ってしまうでしょう。
 「日の丸・君が代」強制による処分の問題は、「愛国心」を明記した改悪教育基本法の実働化、2009年から始まる教員免許更新制度のあり方にも重大な影響を与えるでしょう。学校教育の国家統制がさらに強化されるかどうかを大きく左右する、重要な意味をもっています。
 この危機に抗するために、来年春の卒業式・入学式へ向けて、改悪教育基本法の実働化を象徴する「日の丸・君が代」強制の問題を共有し、さらなる反対を広げていくことを目的として、2007年12月22日(土)に東京で「《立たないとクビッ!?》改悪教育基本法の実働化をとめよう12・22全国集会」を開催しよう、ということになりました。皆さん、この12・22集会に結集して、改悪教育基本法の実働化をとめよ
う!
 「日の丸・君が代」強制と処分を許さない!という意思をはっきり示そうでは
ありませんか。
 「《立たないとクビッ!?》改悪教育基本法の実働化をとめよう12・22全国集会」への個人・団体での賛同と参加を、心からお願い致します。
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≪立たないとクビッ!?≫
改悪教育基本法の実働化をとめよう 12・22全国集会 
<日時> 2007年12月22日(土) 13時〜16時
<場所> 北とぴあ さくらホール (東京・JR王子駅前)
<会場費(資料代)> 500円
<集会の主な内容>(予定、順不同)
  ・4人の呼びかけ人からの発言
  ・国会議員からの発言
  ・東京・全国の「日の丸・君が代」強制反対闘争からの発言
  ・改悪教育基本法の実働化阻止の闘いからの発言
  ・教育格差・社会格差との闘いからの発言
  ・決議採択・行動提起
  ・「音楽」(寿です)、「映像ダイジェスト」も入る予定
<集会翌日> 10時〜13時、全国交流会
<呼びかけ人>
  大内裕和さん(松山大学)、小森陽一さん(東京大学)
  高橋哲哉さん(東京大学)、三宅晶子さん(千葉大学)
<主催> 「12・22集会実行委員会」
<連絡先> 
 〒160−0008
  東京都新宿区三栄町6 小椋ビル401号
   「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会 気付け 
        「12・22集会実行委員会」
      電話 090−6533−0542
      FAX 03−3554−0099
    メール ganba1222syukai@yahoo.co.jp
<集会賛同>を募っています。       
  口 座   00190−2−631921
  加入者名 「12・22集会実行委員会」
  賛同金 個人1口  500円(できるだけ2口以上)
        団体1口 2000円    
  (公表の可否を書いてください。集会当日賛同者一覧を発表)
<振込用紙、本チラシなどについて>
  ご連絡いただければ送ります。
  まとめて注文して(FAXが助かります)いただければ助かります。
  「本チラシ」は10月中旬まで出来る予定です。
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「12・22全国集会」のブログを立ち上げてみました。
以下がアドレスです。
http://blogs.yahoo.co.jp/germinal1222
まだ何も入っていません。これから入れていきます。
ホームページ準備中です。間もなく開設します。
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
  http://kenken.cscblog.jp/
とりあえず、こちらの方に最新の情勢・情報などを載せてあります。


2007-10-13 11:02  nice!(0)  コメント(13)  トラックバック(0) 

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女衒の辰

何故、教育委員会はここまで強引に事をすすめてくるのですか?委員会独自の判断ではないでしょう。そうさせている大きな力が働いてるはずです。その大きな力は何なんですか?

教育現場では最近若い先生が増えており、上司の言うがままに動いてられると聞きました。反対すれば自分の将来がないからでしょう。又「教師塾」なるものがあり、ボランティア実習と称して学校に入ってきているとも聞きます。

無職でお金が無いので賛同金は出せませんが、時間はたっぷりあるので何かこの運動に協力できる事があれば取り組みたいと思います。
by 女衒の辰 (2007-10-13 12:04) 

mai

女衒の辰さん
たいへん根源的な問いかけをありがとうございます。私はあまりにも頻回に都教委のやり方を読み聞きしてきましたので、「都教委とはそういうところ」というイメージができあがってしまっていますが(^_^;)、確かにその背景を知るのは大切ですね。

私も都教委と直接かけ合ったことはないので(笑)、いままで仕入れた知識によるのですが・・・。
一つには都知事の存在ですね。石原都知事の方針はまさに日の丸・君が代強制、厳罰も辞せずでしょう。浅野史郎さんが立候補したとき、マニフェストのなかに「すぐにやること」として「教育現場での日の丸・君が代による処分をやめます」とありました。知事が変わっていれば全然違っていただろうにといまでも残念です。
さらに都議会でしょう。自民はもちろん、民主にもそういう「極右」的な議員がいます。戦争責任について授業をしたら、民主党の都議会議員から告発されて失職したという話も聞きます(この件については、友人のくるみわりのケイトさんが詳しいので、また聞いておきます)。

女衒の辰さんは日本会議をご存知ですか?まさにこういう国家主義的な政策を進めようとする政治団体で、国会議員もかなり入っていますし(安倍内閣は過半数が日本会議会員でした)、都議会でも相当数いるようです。そういう人たちの意向がかなり反映されているのでしょうね。日本会議地方議員連盟のHPです。http://0901plala.blog81.fc2.com/

教育現場では組合加入率は低下する一方で、おっしゃるようにこういう件に対する若い先生方の意識は高くないようですね。それも、これまでの教育の結果だと思いますが・・・。

教師塾というのは初めて聞きました。どんなものでしょう?

賛同ありがとうございます。大阪や京都でもよく集会がありますので、時間のある時にまた参加してみてください(私にお知らせが来たものはブログに載せます)。私はすべての条件が許せば12月22日は東京に行きたいと考えていますが、まだどうなるかわかりません。
by mai (2007-10-13 12:51) 

wakuwaku_44

maiさんへ

基本的に、都立高校の教職員は、東京都の公務員ですから、東京都の命令には従う義務があります。自分の信念とは異なっても「勤務時間中」はそれを遵守する義務は、当然あります。
ですから、業務命令違反に対する処分そのものは正当なものです。

ただし、日の丸君が代の掲揚を業務命令として東京都が行うことの妥当性は別の話です。学習指導要領に法的拘束力はないという判例がありますから、「東京都はやらないといけない」というものではありません。
ということは、法的拘束力がない「指導要領」を根拠に「強制命令を下すこと」が、「教育目的との合理性」とを鑑みたときに妥当なのか、といえば、私はNOだと思います。ゆえに、この処分は妥当ではないだろうと考えていますね。

学校でやるべきかどうか、ということについては、生徒保護者や地域社会等とのコンセンサスによって行うべきだと思いますね。
沖縄のような歴史のあるところだと、おそらく「掲揚しない」ということになろうかと思います。ワールドカップ直後だったら、まぁ、「掲揚」となると思います。普段は「どっちでもいいんじゃないの?」っていう感じでしょう。それぐらいフランクにしてもいいものだと思います。


>戦争責任について授業をしたら、民主党の都議会議員から告発されて失職したという話も聞きます

この事件は、そもそもこの教師があまりに偏った授業を行い、反対意見に対して「そう考えるのは浅はかだ」みたいな感じで、指導じゃなく反強制的なことをやらかしたこと、授業のあり方について抗議した生徒の母親に向かって誹謗中傷したことが問題となったものです。

つまり「私の教えが正しい。私の授業が正しい。それに異議を唱えるのはすべて誤りであり、戦争の反省をしていない。私に抗議するな。私を解雇するな。みんな目覚めて私の考えに同調せよ。」という態度でいた、ということです。(東西南北氏の私に対するコメントのようなことを、学校の授業でやらかした、ということです。このことからしても、東西南北氏のコメントがいかに不当なものか、ということがお分かりになるかと思います。)

この教師は、元々共産党員だったそうですが、共産党の顧問弁護士や他の人たちから「君のは正常な教育じゃないよ」と、共産党からも半ば追放された形になってしまった、という状況でもあります。
授業での配布物や学級通信もHPで見ましたが、主張内容はともかく、確かにやり方があまりに酷い。市民運動として勤務時間外に学校の外で、大人たちだけでやる分にはいいですけど、これを学校でやるっていうのは、理解に苦しみます。

まぁ、そういうところです。
by wakuwaku_44 (2007-10-13 14:31) 

女衒の辰

maiさんへ

 教師塾は多分http://www.edu.city.kyoto.jp/kyoinyousei/sub1.htmlのことでしょう。私は昨日の集会でこの事を始めて聞いた次第です。

 教員採用にあたって、教育委員会の意向に副った人物を優先採用する仕組みではないのでしょうか。これも逆に排除の論理から出来たもののようです。

 集会に参加するだけでなく、出来る手伝いはさせていただきますので、ブログで紹介頂ければ幸いです。
by 女衒の辰 (2007-10-13 16:30) 

mai

>WAKUWAKU_44さん
ご意見ありがとうございます。そもそも業務命令として妥当でないのなら、それに越したことはなく、私としても嬉しいのですが・・・。現状で何らかの処分があるのは仕方ない面もあると思いますが、それがあまりにも行き過ぎているので処分内容には全く賛成できません(記事に書いたように違反と処分の重さが釣り合っていない)。

反戦教育の件については一つの情報として参考にさせていただきます。友人に尋ねたり自分で調べたり、さらに情報収集をします。
by mai (2007-10-13 21:18) 

mai

女衒の辰さん
日記の方も拝見しました。傍聴お疲れさまでした。裁判については私も同じ感想を持ちました。テレビのイメージのように、丁々発止のやり取りがあるわけではなく淡々としたものですね。教師塾のお答えありがとうございました。確かに教委に逆らわない若者を採用する、逆に言えば気に入らない人を排除する雰囲気ですね。ジュニア京都検定、便教会(でしたっけ?素手でのトイレ掃除です)といい、京都の教育はおかしな方向に行っているように感じます。
by mai (2007-10-13 21:22) 

wakuwaku_44

maiさんへ

>ご意見ありがとうございます。そもそも業務命令として妥当でないのなら、それに越したことはなく、私としても嬉しいのですが・・・。現状で何らかの処分があるのは仕方ない面もあると思います

いや、私は「処分は不当」だと考えています。

『元々、強制する根拠も必要性もない、そのような要請が生徒や保護者からもない。』からです。

これが国旗国歌について、生徒保護者から「掲揚し、斉唱したい」という要望が多数を占めている、というのであれば、教育の観点から何かしらの処分は必要かも知れませんが、この問題については、まず「処分」そのものが不当だと考えます。


>反戦教育の件については一つの情報として参考にさせていただきます。友人に尋ねたり自分で調べたり、さらに情報収集をします。

HPもありますよ。さすがにあれは酷いなって思いましたね。主張内容や指導内容が私の意見と同じものにするというのであっても、あんなやり方は正直反対です。はっきり意って「教育」ではなく「強制」ですからね。
by wakuwaku_44 (2007-10-13 21:55) 

薩摩長州

maiさま、こんにちは。せんぱんコメントにてご迷惑おかけしました。

根津さん、河原井さん頑張ってますね、私も影ながら応援しております。あいにく遠方にて集会参加はかないませんが、賛同金くらい少額ながらもと思っています。

さて、日の丸・君が代強制に思うところは、おびただしいばかりの血がこの旗と歌にはこびりついているということであります。その思いは、あの侵略戦争への真摯な反省と二度と過ちをくりかえさない決意の源であると思うものです。

戦中、教員は日の丸・君が代のもと愛国教育をもって教え子を戦地へと送り出しました。
戦後教育は、そうした「聖職者」として、戦争に反対する労働者や市民との連帯を断ち切り、戦争へ積極的に荷担したことへの真摯な反省のうえにたって、自らを教育労働者として規定し「教え子を二度と戦地へおくらない」を合い言葉に始まったと思っています。

この原点を明確にするならば、停職処分という事の重大さは断じて「世間の常識」に則った「職場の規律」のようなレベルで論じられることではないと思うしだいであります。

最後にお願いなのでありますが、重要センテンスで緑文字色がとっても見づらいので御一考願えたら幸いであります。
by 薩摩長州 (2007-10-14 12:12) 

mai

私の問題意識や知識から、コメントをいただいた順番通りにお返事できず、順番が前後することがありますが、ご了承ください。

>薩長土肥さん
おっしゃることに賛同します。個人的には日の丸・君が代は現代日本の国旗と国歌にふさわしくないとずっと思っています。小渕内閣の時の「国旗・国歌法」制定には、その当時ノンポリでしたが、大反対でした。ですから、この問題はつきつめれば、「国旗・国歌法」が適切かどうかということから論じられなくてはならないと思います。
そして次の論点として、東西南北さんのおっしゃるように、起立するかどうかは思想・信条の自由という憲法解釈の問題になってくるでしょう。

私個人としては、本当は「国旗・国歌法」は廃止してほしいし、憲法上からみて不起立は正当だと考えています。しかし、「国旗・国歌法」の廃止がすぐに国民のコンセンサスを得られるとは到底思われず、さらにピアノ伴奏の最高裁判決にみるように、思想・信条の自由からみてのピアノ伴奏拒否ですら否定されている現状がありますね。

そういうなかで、世の中に最も受け入れられる可能性のある論理は何か?と考えた時に、記事に書いたような「現実的な?」解釈となった次第です。本当は薩長土肥さんのおっしゃるような主張をするべきかもしれませんが、いまの日本国民の多くにはその考え方は受け入れられ難いと悲観的に判断しています。

最後に色文字の件、変更するようにいたします。何色が読みやすいでしょうか?PCオンチ気味の私にアドバイスいただければありがたいです。
by mai (2007-10-14 14:23) 

mai

東西南北さん

>しかし、国民の多数意見がどうであれ、「日の丸・君が代」を拒否する教職員に対し、起立し、斉唱させることはできないと明言すべきだ。少数者の人権を確保するのが憲法の基本である。そして、学校行事の場合で具体的に見れば、歌わないというのは「大人しく黙っていること」、規律しないというのは「大人しく座っていること」であり、なんらの積極的な式典の妨害活動には当たらず、多数者の人権を侵害しているとはいえない以上、思想・信条・信仰の自由として当然に認めねばならない自由である。同意OK?

↑の薩長土肥さんへのコメントにも書きましたように、基本的にその考え方に賛成です。思想・信条・信仰の自由は職務上の規定の上位にあると思います。ただ、これも上に書きましたが、ピアノ伴奏の判決を見ると、学問的にはそうとも言えない(さらに、そう考えない人が多い)のだろうかと悩みます。
by mai (2007-10-14 15:27) 

東西南北

 mai さんへ

 ピアノ伴奏拒否の最高裁判決は憲法違反だという裁判闘争を続けながら、ピアノ伴奏を拒否する権利を現場で実現する世論を盛り上げていくことが憲法運動です。

 ピアノ伴奏を拒否する場合は、代替措置としてテープを流すことで対処できるわけであり、式典を積極的に妨害するわけではないからです。

 薩長さんのいうように、政府が引き起こした戦争によって再び子供たちを戦争へ参加させないようにするというのが憲法の原点です。政府は報道機関、教育、警察などを使って、国民の多数が戦争へ参加していくという軍国主義の世論を作り出し、戦争反対を言論する国民を「非国民」として孤立、弾圧してきました。

 ですから、教育現場で「日の丸・君が代」に対し、いくら多数の国民、住民が教職員に対し、ピアノ伴奏、起立、斉唱をを求めても、教育の良心として、拒否するというのは憲法に合致する態度であれ、憲法に反する態度ではありえないです。
 
 憲法に対する判例というの個別具体的な事件については、絶対的な拘束力を持ち、これを無視することはできません。しかし、別の事件においては、判例が憲法だというのは暴論です。判例が憲法に合致しているかどうかを個別の裁判で争うのが、憲法裁判であり、判例以外の見解はそべてが、独善であるという馬鹿の発言こそ独裁、独善の見本です。

 法というものは、子供が言っても法であるし、失業者が言っても法であるし、誰がいっても法なんです。ですから、判例だから、学者が言ったから、多数意見だから、などというものは法の前には根拠にならないということです。それは権威主義、教条主義になるということが法の前にみんなが平等だということの意味です。

 
by 東西南北 (2007-10-14 19:11) 

くるみわりのケイト

 私は、「君が代不起立」という根津さんたちの映画を2回みました。2度と君が代は歌いたくないと心底思いました。歴史的な背景もありますが、東京都が君が代を歌う職務命令をだして、先生達そして命令を出している東京都の職員の良心の自由を踏みにじるありさまに吐き気がします。命令だから何でも遂行するー軍隊さながらの組織と化している東京都という自治体そして、そのことに疑問を抱いたり異をとなえることが、自分の職を賭すことになるということ。君が代のこのような「使い道」を見てしまった以上、2度と唄うことはないと思います。「良心」とはなんなのか、そしてそれに従うことがすでにこの国でこれだけの危険を引き受けることになっていること。これは、机上の空論ではなくて、現実の問題です。
by くるみわりのケイト (2007-10-15 00:24) 

薩摩長州

はじめまして、くるみわりのケイトさま。全面的に同意です。鋭く日の丸君が代の核心を捉えておられるとおもいます。

失礼なこととは思うのですがちょっと、発言をアレンジして引用させていただきますね。

「国」が君が代を歌う「命令」をだして、「一般市民達」そして命令を出している「国家」の「公務員」の良心の自由を踏みにじるありさまに吐き気がします。命令だから何でも遂行するー軍隊さながらの組織と化している「日本国」という「社会」そして、そのことに疑問を抱いたり異をとなえることが、自分の「命」を賭すことになるということ。

全く戦時中とかわりません。

日の丸君が代は血塗られていると私はいいました。それは、とてつもない呪いを内に秘めています。その呪いの力というのは、くるみわりのケイトさまが感じそして、思われたことそのものなのです。

根津さん、河原井さんを先頭に都内で闘っておられる388名の先生方、全国で闘っておられる1500名を越える先生方を断じて孤立させてはならない。現実の困難さに負けてはならない。

と思う次第であります。『「良心」とはなんなのか、そしてそれに従うことがすでにこの国でこれだけの危険を引き受けることになっていること。これは、机上の空論ではなくて、現実の問題です。』

そのとおりです。現実の問題です。それも、やがてはだれもにふりかかってくる事だと思うのです。いま闘っておられる先生方を支えることがことができたら、「良心」という炎の火種を消すことがなければ、必ずや道はひらけると思います。長くなってすみません。
by 薩摩長州 (2007-10-15 10:16) 

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