SSブログ

たいへんなハンディ戦を強いられる「諸派」たち [07参議院選挙]

前記事にいただいたコメントに刺激を受けて、政党とそれ以外の確認団体の違いについて、少し調べてみました。そうすると、制度上も予想を超えるたいへんな差別があることがわかりました。

とりあえず、今日はWikipediaから引用したものを載せておきます。
<政党要件>
日本では、政治資金規正法・政党助成法(法人格付与法は政党助成法と同じ定義)でそれぞれ似ているが微妙に異なる要件を定めている。すなわち、政治団体のうち、所属する国会議員(衆議院議員又は参議院議員)を5人以上有するものであるか、近い国政選挙で全国を通して2%以上の得票(選挙区・比例代表区いずれか)を得たものを政党と定めている。

1. 近い国政選挙とは、
前回の衆議院総選挙
前回の参議院通常選挙
前々回の参議院通常選挙(ただし、公職選挙法上はカウント対象外)
のいずれかを指す。
政党要件における国会議員の資格は衆議院解散日から選挙投票日までの前衆議院議員、任期満了後から選挙投票日までの国会議員も含む。
2. 政党助成法上はさらに国会議員を有することを要件としている

小政党・地方政党が法律に従って現実の政党概念や政党分析、政党システム分析から追放されるわけではない。しかし、こと国政選挙に関していえば、政党とその他の政治団体・無所属候補の扱いの差は大きい。

たとえば、法律で認められたポスター枚数は、公職選挙法上の政党には候補者とは別枠で枚数が認められているなどである。政党以外の候補は

・衆議院では選挙区で政見放送に出演できない。
・衆院選で比例区の重複立候補が認められていない
・政党は比例区に1人からでも候補を立てられるが、政治団体は衆院では定数の10分の2以上、参院では10人以上(選挙区と含めて)候補を立てなければならない

など、法律上圧倒的に不利な条件で選挙運動を強いられている。

その他、政治資金規正法上の政党に該当すると団体献金が受けられるようになる等の点で差異があり、政党助成法上の政党になれば国から政党助成金が受けられるようになるなど、他の政治団体と異なる取扱がなされている。

しかし、1986年、1995年の選挙と相次いで供託金が引き上げられた。加えて1995年には確認団体に認められていた無料広告に「得票率が1%を切った場合は実費負担」の制限が付いたのをきっかけに、ミニ政党の立候補が激減。特に無料広告の事実上の廃止はミニ政党への負担が重く、2001年の参議院選挙に候補を立てた新党・自由と希望や新社会党は得票率1%を切ったため、未だに広告料を払い切れていないという。

ミニ政党が比例区で議席を獲得したのは1995年参議院選挙の第二院クラブが最後である。保守党は参議院選挙の獲得議席はミニ政党並みだが、衆議院選挙では所属議員個人の力である程度の議席を得ていた。

***************************************
これほどまでに扱いが違うとは知りませんでした。政治資金規正法も政党助成法もメディアで名前はよく聞きましたが、こんな内容だったとは・・・絶句です。小選挙区導入以来、この国は少数意見を排除する方向に向かっていることを漠然と感じてしましたが、上の記事を読んで、ますますその思いを強くしました。既存政党および議員の既得権益を守るという側面が強いのでしょう。本当にすごい新規参入障壁です。

「規制改革」と称して、住民の福祉やサービスを後退させ、民営化で質を落とす前に、まず自らの足下の選挙制度において規制改革をしてほしいものです。それにしても、国民はこの事実をどのくらい正確に知っているのでしょうか?自分も含めて「知らないこと、知ろうとしないことの罪」を痛感します。

こうなると、私は持ち前?の反骨精神が発揮されてきて、「よかろう。それならそれでよけいに応援しようじゃないか!」とファイトが湧いてきました。


2007-07-16 00:26  nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

おおくにあきこ

maiさん、調べてくださってありがとうございます! 「諸派」は「政党」ではないことすら知りませんでした。お恥ずかしい限りです。
それにしても、絶句しますね。民主主義って思っていても、政治を変えるにはこんな障壁が待ちかまえているなんて。いつ誰がこんな法案を考え、通しちゃったんでしょう? 本当、知らないって罪ですね。無所属や諸派の人たちは本当にがんばっているんだなぁ、と思いました。カンパもボランティアも応援も必要なわけですね。
そして、単にその基準に沿って「政党」だけを取り上げておけばいいというメディアって、ものすごい手抜きだと思います。
by おおくにあきこ (2007-07-16 09:46) 

mai

おおくにさん、早速コメントありがとうございます。私も同じく諸派と政党との関係、はっきり知らなかったのですよ。今回、選挙関連の集会のなかや支持者との会話で「政党要件を満たさない確認団体」という言葉が何度も出てきて、それっていったい何?と調べ始めました。やっぱり自分で動いてみると、いろいろキャッチできるものですね。あと、「世界に類をみない高額の供託金」問題があります。参院比例区1人600万円、参院選挙区300万円だそうです。諸外国はと言えば、韓国の150万、マレーシアの90万が高い方で、ヨーロッパ諸国は2〜3万円だそうです。お金ではなく署名を集めて代替できる国もあるとか。この差はいったい何でしょう!!もう少し調べて供託金についても記事にしようと思います。
by mai (2007-07-16 16:54) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証: 下の画像に表示されている文字を入力してください。

 

このブログの更新情報が届きます

すでにブログをお持ちの方は[こちら]


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。