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国政への参入障壁の高さを実感する [07参議院選挙]

今回、政党要件を満たさない小さな確認団体の選挙活動にかかわってみて、国政への新規参入の障壁の高さにためいきをついています。

制度的なこともいろいろあるようですが、いま実感しているのはマスメディアの報道姿勢です。公示前の党首討論から7政党(自民、民主、公明、社民、共産、国民新党、新党日本)と銘打っていました。公示後にはすべての政党・確認団体に公平な報道がなされるかと期待していましたが、13日の新聞を見ても相変わらず7政党。女性党、維新政党・新風、9条ネット、共生新党は小さな名簿にひっそりと立候補者名が載っているだけ。その主張もマニフェストの説明も1行もありませんでした。

女性党は前回参院選で90万票以上とって、1議席確保(約105万票)まであと一歩でした。今度こそとさぞ頑張っていることでしょうが、マスコミでは女性党が何を訴えているのか、全く伝えません。同じく前回90万票以上とったみどりの会議の候補者で、今回は9条ネットから立候補している方がいます。そういう話題も全く報道されません。

公示前の7党首会談では、どうして4つの確認団体がはずされたのか、NHKそして主催者である記者クラブに電話で問い合わせたところ、議席数5以上、または前回選挙で2%以上の得票のある政党に限定したということでした。あとの4団体は討論に招かれていません。諸派に属する団体が10も20もあるのでしたら討論会に呼べないのはわかりますが、たった4つです。7政党が7+4政党・団体になって番組が成立しない、もしくは何か不都合な点があるのでしょうか?

そう感じながらも公示前でもあり仕方ないかと思い、公示後の公正な報道を期待していましたが、13日の新聞をみても軒並み7政党を取り上げるのみで、「諸派」の政策は紹介されません。本来公正な報道をするべき(最近は自主規制も目立ちますが)マスメディアでの取り上げ方にたいへん疑問と怒りを感じます。

さらに私は、このように4会派を別扱いしてしまうのは、一種のネガティブキャンペーンに当たると思います。例えば、私が支持している9条ネットを例に取ります。インターネットのブログを書いている人の間では9条ネット、特に天木さんの人気はとても高いものがあります。しかし、彼らが危惧するのは9条ネットへの票が死票になるのではないかということです。1票を投じようと思っている人でも、新聞でのこの扱いを見たら、当選確率はきわめて低いと判断して、他の護憲政党に投票または棄権してしまう可能性がとても高くなるに違いありません。実際、ブログでは「9条ネットには1行も言及していなかった。当選圏にははるかに及ばないということか」というような言説が交わされています。

この状況は、国民にとってもたいへん不幸なことだと思います。公示して選挙がスタートしたときから、11団体は同じスタートラインに立つべきです。記者によってどこに力点を置くか、例えば自民対民主に紙面を多く割いたり、年金問題に重点を置くのは、それは構わないと思います。しかし、各党・各団体の基本的な主張は公平に掲載するべきです。それが国民にとってよりよい選択を開く道でしょう。この報道姿勢が続けば、私たち支持者だけでなく、有権者にとっては選択の幅が狭まり、かなりの不利益を受けることでしょう。マスコミによる事前のふるいわけはぜひとも改めてほしいものです。


2007-07-14 22:37  nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 

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コメント 3

おおくにあきこ

maiさんが電話をしてくださったおかげで、どうしていつも7政党のみがメディアに顔を出しているのかがわかりました。納得しかねますね。次に新しい風を、と思っている人たちにとって、過去の議席数などで判断して取り上げるのは、とても問題のある報道の仕方だと思います。
by おおくにあきこ (2007-07-14 23:52) 

tamara

まいさん、こんにちは。選挙は本当にいろいろなハードルがあって、立派な考えを持ち人柄も良い、というだけでは絶対に勝てない仕組みになっていますね。全くの新人が政界に乗り出すためには少しずつ少しずつ実績を積み重ねていくしか、方法はないようです。2世、3世の政治家とか、タレント議員はその点、楽ですね。マスコミは完全に強者の側に立っているのです。国政選挙ともなればマスコミの影響力はとても大きなものとなりますね。はじめから不公平な中で戦わなければならない、というのは辛いことです。
by tamara (2007-07-15 18:54) 

mai

>おおくにさん、ありがとうございます。いただいたコメントに刺激を受けて、政党要件やミニ政党について少し調べてみました。やはり制度上も圧倒的に不利な条件でスタートせざるを得ない状況に置かれていることがよくわかりました。そう考えると、天木さんたちは本当に勇気ある挑戦だと改めて感じました。調べたことを、まだ途中ですが、次の記事にアップしておきますね。

>tamraさん
本当におっしゃるとおりですね。選挙活動をされたことのあるtamara
さんは、ずっと前から私以上におかしさを感じておられるでしょうね。人、モノ、金のないなかで、制度上もマスコミの扱いも差別されていて、スタート地点からすでに大きなハンディ戦であることがよくわかりました。やはり、既存政党や議員の既得権益を守るという面が大きいのでしょうか。
by mai (2007-07-15 23:51) 

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